ブログタイトル


Sunday, February 14, 2021

15s-eq1131AUのメモリ増設

はじめに

 アマゾンのセールで15s-eq1131AUを購入しました。本機はRyzen5搭載CPUということもあり、5万円程度で購入できる非常にコスパの良いノートPCです。ただ、残念なことに、メモリ(RAM)が8 GBのモデルしか選択できず、大量のタブを開く操作が大好きな筆者には物足りないと感じました。そこで、メモリ増設ができるのか調べてみると、最大積載メモリ16 GBと記載が。まだ買ったばかりで特に不満はないですが、不満を覚える前にメモリ増設をしようと決意しました。


内容

・15s-eq1131AUのスペックについて

・メモリの準備

・15s-eq1131AUの分解

・その他、注意点

・最後に


15s-eq1131AUのスペックについて

外箱のスペックコピペです。

AMD RyzenTM5 4500 APU

256 GB Solid State Drive

8 GB SODIMM DDR4 SDRAM

No optical drive

Windows 10

Finger Print Reader

15.6" FHD IPS LED Display 250 nits

RadeonTM Graphics

3-cell, 41 Wh

15.6インチのIPSモニターで、画面は少し暗い気もしますが、十分綺麗です。指紋認証ができることもポイントですね。以前使っていたASUSの第四世代Core i5を搭載したPCよりも反応が機敏で気に入っています。


メモリの準備

 調べてみるとこのPCのメモリはDDR4 2666Hzが適合するようです。近所のソフマップにて、GSKのF4-2666C19S-8GRSというメモリを購入しました。およそ4000円くらいです。


購入したメモリ。一部使用した工具類

15s-eq1131AUの分解

 HPのPCは台数が出ているので、簡単に情報が手に入るかと思っていましたが、分解に関する情報がほとんどなく、もしかすると難しすぎて誰も手を出さないのではないかと心配になりました。数少ない分解情報を集めてみると、やはり少々難易度が高い部類に属するのは間違いないようでしたが、まあ何とかなるだろうと軽い気持ちで解体作業を始めました。

 まずは底面の見えているねじ二か所を外しますが、これではびくともしません。どうもゴム足(直線状のゴムが上下2本ある)の下に隠しねじがあるようなので、ゴム足を外します。両面テープで固定されているので、先のとがったピンセットで一部を持ち上げて、あとは手で引っ張って外しました。その下には、2か所合計6本のねじがありました。

写真の上下にねじがあります

底面の様子:写真上下に1つずつねじがあります。


ゴム足を外したところ。見えているねじをすべて外します。

 すべてのねじを外すと、底面のモニター側、排気口がある部分に、ピックを差し込んでツメで固定されている板をはがします。毎度でかい音がするのでびくびくしながらの作業ですが、排気口側のツメはスムーズに外れます。そのまま底面全体を外したいのですが、なんと全部は外れません。モニター反対側から三分の一位のところに、ねじもしくはツメで固定されている部分があるため、本体内部の正確な形が分からない以上、無理やり取り外すことができませんでした。別の型式のPCでは取り外している動画がありましたのでもしかしたら力ずくで行けるのかもしれないですが、今回は断念しました。

ねじを外してツメを外しているところ。モニターは写真下側

 メモリスロットは本体に向かって右上の部分、USB-Cスロット手前にあります。上で書いた通り、完全には底面が外せないため、メモリを挿入するのが一苦労です。基盤のスロット外側には何らかの装置があるため、ますます作業を面倒にしていました。そこで、限界まで(基板などが割れない程度まで)底面を持ち上げて、その隙間から無理やりメモリを挿入して対応しました。指で押し込める程度までは開くことができたので、何とかPCに認識され、無事に増設できました。


メモリスロットの様子。ツメを外して開けられるだけ開けた部分


 本体の組み立ては分解と全く逆の手順です。ツメをはめて底面と基板がついた板を固定し、ねじ止め後、ゴム足を貼り付けます。両面テープのノリは強力で、一回二回の貼り直しで接着力が低下するようには見えませんでした。


以上でメモリ増設手順は完了です。システムにも無事に認識されれているようですので、今後メモリを大量に消費するようなプロセスにも耐えられそうです。

システム環境の様子。実装メモリ(RAM)が16 GBになっています。


その他、注意点

・分解すると保証対象外になる可能性が高いので、その覚悟で行いましょう。
・バッテリーが外せず、感電あるいは、狭い隙間にねじ等を落としてショートさせてしまう恐れ。
・ツメを外す過程で塗装が一部剥げる。見た目が気になる人は慎重に。
・ゴム足は前後で高さが違うので、最後の取り付けで間違えないように。


最後に

 今回メモリを増設した15s-eq1131AUは、非常にコスパの良いPCですが、メモリ増設のオプションがありませんでした。しかもメモリスロットへのアクセスは良くないほうで、少々難易度が高いかもしれません。自作PCなどに手慣れている人が、安価なPCをチューンアップするという目的に合致するPCといえるのではないでしょうか。





Monday, January 11, 2021

Windows10のエディション(HOMEとPro)はどちらを選ぶべき?

はじめに

 お正月で新しくPCを購入した方もいたかと思いますが、Windows OS(Macではない方)がインストールされたPCでは、HOME、Proの2つのエディションが選べた場合があったと思います。そもそも選べない、という場合もありますが、特に高価格帯、高性能のPCを購入する際には選べる場合が多い気がします。ProはHOMEと比較して高価(+3000円くらい?)となるため、特に用途が思いつかない場合にはHOMEを購入すると思いますが、実は場合によってはProを選択するほうが良い場合もあります。では、どのような場合はProエディションを選ぶべきで、HOMEでよいのはどのような使い方を想定しているのか、ということを完全な私見で紹介したいと思います。

 

購入したPCはゲーミング・動画編集・大規模データ解析目的?

 PCを購入するときには、何かを目的に購入するかと思います。例えば、ベッドサイドテーブルでブラウジングしたり、家庭で簡単なワード・エクセル処理する場合など、負荷の小さい作業だけを前提としている場合もありますが、その一方で動画サイトで配信するための動画編集など、極端に負荷の大きい作業を前提としている場合もあるかと思います。なぜ唐突に目的の話を書いたかといいますと、まさに購入・使用目的に応じてWindowsのエディションを選ぶべきだと考えるからです。結論から言いますと、負荷の高い操作を行いかつ、家庭内にすでに一台以上ノート型Windows PC(エディションはどちらでも関係ないです)がある場合で、新規に買うPCがデスクトップ型であるような場合であれば、Proエディションを選ぶ方が後々便利な使い方が可能になります。もちろん、便利な使い方を想定していなければHOMEで問題ないですが、“便利な使い方“を使ってみると案外便利だったので、もし今から購入予定のPCでやってみたい、やってみると便利そう、だと思ったらぜひProエディションを試してみましょう。

 

Proエディションでできる“便利な使い方”

 HOMEとProエディションは普段の使い方ではほとんど差が分かりません。え?と思うかもしれませんが、これはどちらかというとそもそものHOMEの性能が高いため、というべきなのかもしれません。地球上のWindows PCはほとんどHOMEエディションだと思われますので、HOMEの実用性が十分高くないと多くの人が困ることになります。では、何が+3000円の価値を生み出すかといいますと、ずばり「リモートデスクトップ」です。もはやこれだけといっても過言ではありません。つまり、新規購入PCを、リモートデスクトップの母艦として使いたい場合は、迷わずProエディションを買いましょう。


リモートデスクトップとは?

 HOMEエディションでは利用できないため、知らない人も多い機能かと思われますが、Windows PCは登録したPCから遠隔操作できるという特徴を持っています。つまり、極端な場合は会社のPCを家から操作できるということです。これはセキュリティーの問題が大きいため、慎重に運用する必要がありますが、家庭内の利用であれば便利に活用していきましょう。細かい設定や説明については、こちらのサイトを参考にしました。

https://jp.ext.hp.com/techdevice/windows10sc/12/


リモートデスクトップで何をやるのか?

 ここが一番重要なポイントですが、前提として購入予定のPCは「高性能」であるということです。つまり、「ほかのPCの能力ではできないことができる」と言い換えることもできます。例えば、ベッドサイドに置いているPCで、寝る前にやっていた動画編集の作業をもう少しやらないといけないことを思い出したとき、わざわざ書斎まで戻って高性能をPCを起動する気にはならない場合もあるかと思います。そのような時も、リモートデスクトップで操作ができればかなりの労力と時間を節約できますね。

 もしくは、高性能PCをどこか別の場所に設置して起き、普段は書斎のノートPCからリモートデスクトップでアクセスするという運用方法もあるかと思います。一家に一台高性能PCを購入し、Proエディションを入れておくことで、その他端末である低性能PCでアクセスして高負荷な操作を行うことができるといった、いわばサーバー的な使い方も可能となります。もちろん、デスクトップ環境をそのまま持ってくるという特性から、ゲームも同じ考え方でできるため、遅延がそこまで問題にならないタイプのゲームであれば十分運用可能だと思います。


すでにHOMEを入れてしまっているという人には?

 購入する際にProの選択肢がなかった、あるいはHOMEを選んでしまったがProを入れたいという人もいるかと思います。正規版を買うとなると、20000円ほどの出費となり、気軽に試すことのできる値段ではないかと思います。それでもやる価値のある場合もあるかと思いますが、ハードルは高めです。しかし、クリーンインストールをやり直す覚悟があれば比較的安価に導入できます。これは、購入したてでまだ設定などを終わらせていない場合であればやりやすいですが、しばらく使って設定などが複雑な場合には大変かも知れません。試してみたい方は、"windows pro アップグレード"などの検索ワードで調べて、楽天やヤフーで売っている3000円程度の商品を購入してみると良いかと思います。もちろん、クリーンインストールは完全にデータが消滅するため、予めバックアップを忘れずに。バックアップには、16ギガ以上の容量のフラッシュメモリを購入して、Windowsデフォルトのバックアップ作成(回復ドライブの作成)を行っておけば安心です。


結論

 今から購入するPCに関して、性能や置かれる状況が以下の条件に当てはまる場合、Windows Proエディションを導入する価値があると思います。

 ①動画編集などが可能な高性能PC(例えばCorei7、メモリ16Gb以上、高性能グラフィックボード搭載)

 ②デスクトップ型

 ③すでにノート型PCが1台以上ある(エディションはHOMEでOK)

 ④有線ネットワークに接続している(必須)

 

 ちょっととっつきにくい部分もあるかと思いますが、リモートデスクトップで高性能なデスクトップPCを、低スペックノートPCで動かせると、好きな場所で好きな時間にちょっとだけ操作する、などの恩恵を得ることができます。ただし、この設定では有線接続したPC間でのみリモートデスクトップが可能であるため、無線で接続するための設定は現在調べているところです。分かり次第アップしようと思います。


>>追記

なぜ無線接続ができないか、判明しました。我が家では有線接続の機器が多いため、ルータをルータに接続して運用していましたが、それで問題を生じたようです。ルータをスイッチングハブに接続して拡張したところ、解決しました。この問題は、ルーターの作動モードをきちんと設定すれば問題ないかもしれません。

Friday, January 1, 2021

TVキャプチャボードをPCに接続して音声が出ない場合の解決方法

TVの映像、音声をPCに取り込みたい

 ゲーム実況動画など、TV(モニター)に接続したゲームなどの画面をPCに取り込む動画は見たことがあると思いますが、自分でもやってみたいと思った人も多いのではないでしょうか。PS4を用いる場合は、shareボタンを使えばできるようですが、その他のハードであれば、PCに映像をキャプチャーして保存、編集する必要があるかと思われます。世の中には安価で比較的高性能なキャプチャボードも販売されており、それらを利用することで”まずは始めてみよう”というハードルをぐっと下げることができるわけです。

 ただし、安価なボードはいいことばかりではありません。安価なものには親切な取扱説明書はほとんどついておらず、場合によっては専用のソフトもありません。当然、設定に必要な知識などを別のソースから取り入れる必要があり、それらをきちんとできる人向けのアイテムであることは間違いありません。

 ありがたいことに、ネットワーク上には様々な情報が上がっているためそれを参考にして自分の環境でキャプチャーすることは可能です。一番下に勉強させてもらったサイトのURLを紹介します。あくまで参考に、ということであり完璧に自分の環境と同じというわけにはいかないので、最後の最後は自分自身で開拓する必要がありますが、9割方は先人の知恵に乗っかることで解決可能です。

 では、本稿をなぜ書く気になったのかというと、最後の最後、というところで躓いて時間を使ったしまったので、それを忘れないように備忘録として残そうと考えたからです。同じところで詰まった人がおられたら、参考にしてもらえれば幸いです。


困ったこと、試したこと

 まず、今回使ったHDMIキャプチャーボードは、Z26とかいう名前のもので、USB3.0接続でPCへアクセスします。見た目はHDMI-USB3.0変換プラグ、のような感じですね。アマゾンで買いました。一番下にアマゾンのURLを貼っておきます。

 なんとこのZ26には、安価なキャプチャーボード代表選手としての名に恥じず、専用ソフトが搭載されていません。本当に本体と、簡単な取扱説明書だけが送られてきます。取扱説明書を読むと、OBSを使って設定するということが書かれていました。OBSとは何か知りませんでしたが、調べると有志が詳細なトラブルシューティングサイトを作成してくれていました。それに基づいて設定すればいいのですが、今回の環境では「画像(動画)」は表示されるものの、「音声」が出てこない、という症状が出ました。PS4とNintendo Switchの両方で同じことが起こったため、設定か故障のどちらかであることはすぐにわかりましたが、なかなか解決できませんでした。

 故障ではない、と信じて様々なトライアルを行いました。USBスロットを替えたり、HDMIケーブルを替えたり色々したのですが、結局設定の問題でした。設定もOBS側ではなく、PCの設定の方でしたが、このエラーについて説明したサイトを見つけられなかったので、ここで紹介したいと思います。


音声入力だけの問題

 今回の設定では、画像はすぐにPCに投影され、録画も問題なくできました。ただ、音声だけが出力されず無音でのゲームプレイとなってしまい、かなりやりにくかったです。設定についてのサイトを見て対応したのですが解決せず、3日くらい格闘することになりました。結局解決に至ったのは偶然でしたので、忘れないうちにメモする意味でもここに記載したいと思います。

 まず、映像が出力できる状態にして、ウインドウズの設定、「サウンド」を開きます(図1)。そして、入力のすぐ下にある「入力デバイスを選択してください」、のところに、「デジタルオーディオインターフェイス(USB Digital Audio)」という選択肢が出現しているので選択します。これを選択した後に、上記で紹介した設定のトラブルシューティングを説明するサイトにあるように、OBSの音声出力モードの下のチェック項目、カスタム音声デバイスを使用する、が選べるようになります(図2)。これを選択して、デジタルオーディオインターフェイス(USB Digital Audio)と設定すれば、音声が出るようになります。


図1 Windowsのサウンド設定画面






図2 OBS側の設定画面







まとめ

 要するにPC側に音声入力デバイスを指定してあげる、というところがポイントでした。大したことではないですが、見つけられないと永遠に彷徨うことになるので、困っている方がおられたら参考にしてみてください。あとは設定次第なのかもしれませんが、若干の遅延があるので、気になる人は高級品を使った方がよいのかもしれません。


購入したキャプチャーボード

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B08L3F2818/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o00_s00?ie=UTF8&psc=1


参考にしたサイト

https://vip-jikkyo.net/obs-no-audio-from-capture-card



Monday, December 28, 2020

 ホームネットワークハードディスクが認識されない時に調べたことまとめ

はじめに

 我が家ではノートPC2台、デスクトップ1台で運用していますが、それぞれのPCにデータが入っていると、別のPCからアクセスする場合、いちいちフラッシュメモリなどで移動させる必要があります。これが地味に面倒だと感じるようになったため、ネットワークHDD、いわゆるNASを運用しています。NASというのはNetwork Attached Storageの略で、同じLAN内にあるコンピュータ同士であれば、共通のHDDにアクセスでき、設定によっては変更・削除も可能となります。つまり、今使っているPCHDDと同じ感覚で共有HDDを利用できる、という利点があります。

 一度使用し始めると滅多なことではトラブルもなく、PC内蔵HDDとの違いは分からないほどの利便性で運用できるのですが、新規で導入する、つまり新しいPCやクリーンインストールを行ったPCなど、設定をし直す際に確実に躓くポイントがあったので、備忘録として記録しておこうと思います。ただし、最後にも書いていますが、Windowsが推奨していない設定をする場所があります。家庭内の使用においては問題にならないと考え、非推奨設定であると認識した上で運用していますが、何らかのトラブルと招く可能性はゼロではありません。そのリスクを承知の上、試すようにしてください。

 

使ったNASについて

 以前(2014年ごろ)別の用途で使おうと購入した、LAN-DISKという名前のNASが役目を終えたので、家庭用に転用しました。そのため、すでに生産終了したモデルであるHDL2-Aモデル(多分1 Tb x 2)を使用することになりました(下にリンク貼っているので、気になる方は参考にしてください)。メーカーはIO-DATAです。接続方法などはインストラクション通りに行えばネットワークに接続できます。ただし、次に説明しますが、ネットワークへ接続できているかを確認するためには、ウィンドウズ側の設定ができていないと見ることができないので、最初はうまくいったかどうか分かりません。

 

設定(基本的なところ)

 PCによるNASの認識には、必ず同じワークグループに属している必要があります。ウィンドウズのデフォルトのワークグループ名は”WORKGROUP”となっているので、良く分からない場合はデフォルト、つまり何も触らずにおくと問題が起こりにくいかも知れません。ウィンドウズ側ではエクスプローラーの、”PC”を右クリックして、プロパティ―を選択します(図1)。次に、ワークグループが記載されている場所の右端にある設定の変更をクリックして(図2)、次に出てくるウィンドウの変更をクリックします(図3左)。最後に、所属するグループの下にあるワークグループというところの名前を設定します(図3右)。初めに書いた通り、デフォルトではWORKGROUPになっているはずですので、接続に失敗したときに正しいワークグループ名になっているかの確認程度に考えておけば大丈夫です。もちろん、任意の名前に変更することもできますが、その際にはNAS側の設定も変更する必要があるので気を付けましょう。


 次に、NAS側を設定します。全く触ったことがない人が設定する前提で書きますが、まずはネットワークについての確認です。まずは、今操作しているPCが属しているネットワークのルーターへアクセスします。ほとんどの場合はエクスプローラーもしくは、google chromeなどのブラウザのアドレスに、192.168.1.1と記入すればアクセスできるはずです。これはルーターや環境によって異なるので、ルーターの取説を参考にしてください。ルーターにアクセスしたら、NASMACアドレスに割り振られているIPアドレスを探します。ルーターの設定画面はルーターによるので説明は難しいですが、現在接続している装置、のような文言だと思います(図4)。またNASのマックアドレスは、本体に書かれているもしくは、取扱説明書に書かれていると思いますが、分からない場合はNASLANケーブルを抜いて、しばらくしたら消えるマックアドレスを入力して、NASの設定画面が出れば正解、という探し方でもなんとかなるかと思います(図5)。NASMACアドレスが分かれば、そのMACアドレスが常に同じIPアドレスに割り振られるように設定(例えば192.168.2など)に設定して終了です。設定の画面に入るのは、固定DHCP設定などの名前になっていると思います。







 NAS専用のIPアドレスを割り振ったら、そのIPアドレスにブラウザなどからアクセスします。取扱説明書に従いログインした後に、4つの設定画面のうち、詳細設定を選びます(図6)。詳細設定では、まず左側のタブでネットワークを選択し、次に”Microsoftネットワークを選びます。”Microsoftネットワークの画面では、ウィンドウズワークグループを設定できるので、先ほどPCで設定したワークグループ名に変更する、デフォルトであればWORKGROUPと設定しましょう。これでNASの設定は完了です。NAS側の設定したワークグループ名が、PCのそれと一致していることが重要です。

 

必ず躓く設定(PC側)

 最後に、ネットワーク共有の設定をします。設定画面からネットワークとインターネットを選択し、真ん中あたりの共有オプションを選択します。次の画面で、5か所ほどの共有を有効にする、の項目をチェックします。あくまで家庭内での設定ですので、すべて有効に設定します。ここまでですべての設定が完了した、はずなのですが、windows10での接続は必ず失敗します。これはwindows側の設定が、デフォルトではNASへの接続を拒否しているからです。この設定はSMBのバージョンの問題らしく、NASへ接続可能なSMBはバージョンが低いために脆弱性があるとのことでした。これは家庭内のネットワーク限定ということであるため、脆弱性は問題にならないと思われます。そこで、脆弱性を許容しながら利便性のためにNAS運用を行う設定にしました。正直な話、この設定により何が問題となるかは不明ですが、現在のwindowsがデフォルトとして設定することを推奨していないことだけは念頭に置き、自己責任での運用をお願いします。











 それでは、最後の設定の部分ですが、windows設定から、”Windowsシステムツールコントロールパネルプログラム”Windowsの機能の有効化または無効化の順に選択します。次に、”SMB 1/0/CIFS ファイル共有のサポートのチェックを有効化します(図7)。これでWindows PCからNASへアクセスできるようになります。アクセスするためには、ルーターの設定で決めたNAS専用IPアドレスをエクスプローラーで入力します。設定の反映のために再起動が必要になるかもしれないので、もしつながらない場合は再起動したり、あるいはLANDISK専用のアプリケーションもIO-DATAより取得できるため、それを試したりしてみてください。









最後に

 家庭内で複数のPCを運用している場合、NASを設置することで利便性が高まるのは間違いありません。少々やっかいな設定部分もありますが、後々の便利さを考えれば安いものだと思います。また、今回は古いNASを使っているために設定がややこしい可能性もあるため、新しいNASを設定するときにはもっと楽かもしれません。


使ったLANDISKのサイト(アイ・オー・データ)

https://www.iodata.jp/product/nas/personal/hdl2-a/index.htm

Saturday, October 31, 2020

Wishでの買い物はアリ?ナシ?

はじめに

最近の買い物、特に家電などはほとんど通販を通じての購入になる場合が多いです。購入先としては、アマゾン、楽天、ヤフーなどがメジャーだと思いますが、最近広告でWishというサイトが表示されることがありませんか?私も最近まで無視していたのですが、少し気になって調べてみると、AIが購入者の購入指向を判断して、欲しいと思うであろう商品を出してくれる、世界規模に展開する通販サイトのようです。何やら怪しげに見えますが、なんといっても特徴として「安い!」があげられます。そうなんです。値段が安いので気になって調べて、実際に数個の商品を購入してみたので、紹介したいと思います。

 

Wishでの買い物

Wishと検索すると青い丸文字のロゴのサイトが出てきます。Wishの商品サイトは英語版が多いのですが、日本語のサイトもあり、アマゾンなどと同じように説明を読むことができます。その説明を読んで納得し、購入を決めたらクレジットカードあるいはPayPalなどで支払い手続きを進めれば、購入完了です。送り先などを登録して、到着を待つだけですが、普段の通販と大きく違う点として、到着まで日数が非常に長いことです。おおよそ2週間くらいはかかるでしょうか。アマゾンプライムでの購入であれば到着して試用して、不具合があれば返品して、返金まで済むくらいのタイミングでようやく届きます。急ぎの品を買う場合や、せっかちな人には全く向かないサービスと言えます。

 

そもそも本当に品物が届くの?

怪しげな海外サイトの宿命として、まったく信用がありません。下手をすればお金だけ取られて品物が届かない、などという懸念もあります。こればかりは実際に注文しないことにはわかりませんが、今のところ3品注文した中で、3品とも到着しています。問題がないとは言えないですが・・・(後述します)。他のWishを紹介されている方々の話を読んでも、商品が到着しないということはないので、一昔前の国際線程度の荷物紛失率と、どっこいどっこいと言ったところでしょうか。これまでの結果としては、注文した荷物は「安く」て「遅い」が、手元に「届く」ということができます。

 

それでは問題とは?

これまでに購入した品物は、ポータブルモニター(13インチ)、Bluetooth受信・発信機、非接触型温度計の三つです。最初の二つについては、注文時の情報と同じものが到着し、何も問題なく使用しています。ここで少し油断してしまったようです。このご時世、非接触体温計が3000円代で売られているなどということはあり得ず、少しは疑うべきでした。全世界を相手にしている通販サイトが、日本国内だけそんなに甘いわけがありません。いいものが買えたなあ、などとのんきに構えて待つことおよそ2週間、到着した品のものの外箱を見ると5 x 15 センチくらいしかない、しかも輸送用かどうかも怪しげなビニール袋、それが郵便受けに放り込まれていました。非接触型の体温計を見たことがある人は分かると思いますが、ドライヤーの先端が少し短くなった程度の大きさがあるため、この時点でとてもいやな予感がしていました。そして実際に届いたのは・・・

はい。予想通り「普通の」体温計でした。しかも箱がべっこべこになっており、見切り品と見まごうほどでした。もしや輸送でへこんだのでしょうか。いずれにせよ、アマゾンがそんな状態で送ってきたらレビューは大荒れでしょうが、Wishではデフォルトですね。それはさておき、これが私の初めてのWishにおける記念すべき敗北となりました。まあ、体温計も持っていなかったし、品薄で買えなかったし、勉強料とセットと考えれば安かったのかもしれません。得られた教訓としては、安すぎるWishには気をつけろ、ですね。

 

その他購入の注意点について

やはりクレジットカードの登録には慎重になった方が良いと思います。私はPayPalで支払っているのでクレジットカードの情報は伝わっていないはずです。Wishで買い物は、商品は無事に届きますが、購入後しばらくは謎の引き落としなどがないか気を使わないといけないなどと、余計な手間を増やすことになるので気を付けましょう。

今回紹介したように、注文したものと違うものが届いた、あるいは商品が届かなかった、などのトラブルは、ある程度承知の上で楽しむのがある意味正しい使い方なのかもしれません。通常の商品であれば、時間はかかるものの、予定通りの商品が到着すると思われますが、実際注文して品物が到着するまで、何があるか分からない状態ですので、どうしてもこれがないと困る、というような物を購入する場合には利用しない方が吉だと思います。

ですが、なんといっても安いのが魅力的ですので、この値段だったら買ってみてもいいかな、という商品を見つけたら、怖いもの見たさで買ってみても楽しめるかもしれませんね。

Saturday, September 14, 2019

ASUSのPC(U303XL)のCPUグリースを塗りなおしました

CPUグリース塗りなおしでパソコンの温度が下がるかも

パソコン(PC)を仕事に遊びに使っている人は大勢おられるとおもいますが、日常のお手入れはどうしていますか?日本ではもはや家電と呼んでも差し支えないほど普及していますが、実は他の家電とは異なりPCはメンテナンスが必要です。一番多いPCの問題が、本体内部に溜まるホコリです。PCのホコリは、溜まると排熱効率が低下し、CPUなどの温度上昇による動作の低速化が引き起こされます。さらに重要なのが、PCの発熱機関であるCPU/GPUの排熱を効率化するためのグリースの塗り替えです。詳細は本文を読んでもらえれば分かりますが、CPU/GPUを冷やすことがPCのパフォーマンスを維持するためには重要であり、その冷却の効率を高めるのがグリースです。もちろん、PCのカバーを開けるなどの操作は、場合によっては保証の対象外となるため保証期間内では推奨されません。ここでは5年ほど使った古いPCについてのメンテナンスについて紹介したいと思います。また、紹介している手前心苦しいところですが、自己責任での操作をお願いします。

PCカバーを開ける

PCのカバーは、多くの場合ネジで止められているだけなので、これまでの経験では比較的簡単に開けることができます。ただし、ねじの形状が特殊な場合もあるので、できればさまざまなネジに対応したドライバーセットを準備しておきたいところです。

例えばこういうの。

開けてみる

では、さっそく開けてみます。PCの内部にアクセスする場合は、静電気に気を付けてください。基盤むき出しの状態で、静電気が発生すると最悪基盤が破壊されます。壁などを触って静電気を逃がしてから作業してください。また、バッテリーが接続されている間は感電の恐れがあるので、極力金属部分には触れずに作業してください。今回メンテナンスするPCはASUSの5年くらい使っているUX303Lです。見えているネジを全部開ければ開く、、、かと思いきや引っかかって取れません。実は隠しネジがあるためです。ちょっと勇気がいりますが、普段使っている向きから奥側、写真上側のゴム足の裏に隠しネジがあるので、マイナスドライバーなどで慎重にゴム足を引っ張りだしてください。ゴム足は接着剤で固定されているので、べりべりと嫌な音がしますが、心を強く持って引きはがしてください。引きはがしたゴム足は、元通りにはめ込めるほどには接着力を維持しているので、ホコリがつかないように気を付けてください。ゴム足を外すと、その下にネジがあります。これを含めてすべてのネジを外せばカバーを開けることができます。ここでPCのメンテナンスのコツとして、ねじは大まかに外した位置に並べておく、ということを心がけています。皿などにネジを置いていくときに、大体でいいので外した位置関係を反映するように並べておくと組みなおす時に便利です。
裏側の写真。赤丸が初心者殺しの隠しネジの場所。

バッテリーを外しておく

まずは感電などの事故を防ぐために、バッテリーを基盤から外しておきます。写真の赤い四角で示すコネクターを外します。マイナスドライバーなどで隙間を上に持ち上げると外すことができます。
バッテリーと基盤の接続

中身にアクセス

実はこの記事、HDDからSSDへの換装という内容にしようと思っていたのですが、どうせここまでやるなら掃除まで案内した方が役に立つと考え、グリースの塗りなおしの記事にしました。SSDの換装はそこまで難しくなく、インターネットを調べるとやり方が紹介されている記事も多く見つけられます。コツとしてはHDDが乗っている台ごと外して交換することですね。あとはバッテリーのネジも外しておけばバッテリーの裏に入り込んでいるHDD台を外すことができます。ここでは省略しますが、気になる人は”UX303L、分解”などで調べてみてください。ちなみにHDDからSSDに換装すると実感で変化がわかるほどPCの動作がきびきびします。古いPCを使い続ける場合はぜひトライしてみてほしいです。
カバーを開けたところ。赤丸はHDDからSSDに換装するときに外すネジ。もっとあったかも。。。

グリースを塗り直し

多くの場合はここで掃除してまたカバーをして終了、となるのですが、せっかくなのでもうひと頑張りしてみましょう。写真のネジを外すと、2つのファンに向かって伸びているヒートパイプを外すことができます。外し方は写真の下側のヒートパイプを少し持ち上げると、写真上方向に向かってヒートパイプ全体が外れます。
ヒートパイプを外す。ネジを外したら少しだけ持ち上げて上方向に動かす

グリースを掃除して新しいのを塗りなおす

このUX303LというPCは、CPUのほかにGPUも搭載しているので、2つの部品がヒートパイプによって熱がファンの部分に運ばれて冷却される機構になっています。ヒートパイプを外すとおそらく紙粘土のようになったグリースがこびりついていると思います。ちなみにPCのCPU・GPUは恐ろしく発熱する部品であり、基盤上で冷却することは困難です。デスクトップPCでは可能な場合も多いのですが、ノートPCは部品が混みあっているため、普通は不可能です。そのためノートPCのCPUが発する熱は、ヒートパイプと呼ばれる熱伝導性の高い部品(多くの場合銅製)に受け渡された後に、PCの外部に向けて風を起こすファンによってPCの外に捨てられます。この機構においてグリースは、CPUなどの超発熱体とヒートパイプをできるだけ密着させ、熱を効率よく伝えるため役割を担っているため、グリースの性能はPCの性能を引き出すためにとても重要です。ただ残念なことに、グリースはセットされて3年くらい経つと乾き始めて、熱交換効率が低下するようです。こうなるとCPU/GPUが適切に冷却できず、PCの性能が事実上低下します。そのため、PCを長く快適に使うためには、グリースの塗り直しは重要なメンテナンスであるといえます。では、実際に塗り直しをしてみましょう。左上が外したヒートパイプの裏側、CPUとGPUに接している面、右下の赤い四角で囲っている場所がグリースを塗る必要がある場所です。紙粘土のようになってしまったグリースは、ティッシュなどである程度取り除き(完全に除こう、と肩ひじ張らずに、大体掃除できれば問題ありません)、新しいグリースをCPU(場合によってはGPUも)にたっぷり塗りましょう。グリースは一回使い切りのものが使いやすくて気に入っています。写真にあるようにヒートパイプをもとあったように載せて、もしその際にあまりにも多くのグリースがはみ出すようならば、ティッシュなどで取り除いてください。ただ、CPUグリースは絶縁体でできているので、そこまで神経質にならなくても問題はないようです。

例えばこういうの。

*ヨドバシカメラでは一個から送料無料で購入できました。
グリースをしっかり塗る

元通りに戻す前に

あとは外した手順を逆に進めるだけですが、せっかくですのでPCの中身全体をエアダスターなどで掃除しておきましょう。ホコリは冷却用のファン、ファンから出る空気の出口部分に特に多く蓄積しています。また、内部全体に満遍なく溜まっているホコリについても吹き飛ばしておきましょう。インターネットで調べると、筆や刷毛などを使って掃除をしている場合も見られますが、あれは分かっている人がやる操作です。初心者は大人しくエアダスターを使いましょう。静電気が発生してとても危険です。

最後に

PCのメンテナンスは、カバーを開ける、掃除をする、(できれば)グリースを塗り替える、抑えておけば十分だと思います。PCが壊れる前にこの3つを実践して、快適なPCライフを送りましょう。また、HDDからSSDの換装もしておけば、快速PCになること請け合いです。ASUSのU303XLは比較的簡単でしたが、この後同じようにグリース塗り直ししたマックブックプロは難易度が半端じゃなかったので、それも記事にしたいと思います。


Friday, September 13, 2019

テラベースを自作してみる(1)

テラベースを自作してみる

*筆者はテラベースという商品およびADAに敬意を持っています。今回は純粋に研究の一環としてその原理を知るために今回のプロジェクトを思いつきました。本文を読んでいただければわかりますが、テラベースの価格はかなり良心的であるため、自作するメリットはほとんどありません。興味のある方は、ADAの特約店でのご購入をおすすめします(ADA商品は通販では購入できません)。

テラベースとは?

テラベースという新しいアクアリウムの道具が発売されました。正確にはピバリウムと呼ばれる高湿度の環境に適応した植物、例えばコケやランなどをおしゃれに部屋に配置して楽しむためのツールですね。ADAのDOOAというブランドから発売されています。価格はおよそ3000円と、他のADA製品と比べると安価に手に入る商品になっているのではないでしょうか。

さて、このテラベースですが、コップのような形状になっており、そのコップの中に水を入れておくことで、中の水が外に染み出してくるという構造になっています。そうすることで染み出した水が表面のコケなどに供給され、徐々に成長させることができるようです。非常にユニークな発想ですが、”染み出す”というキーワードがひっかかりました。もしかしてこれって、素焼きの性質を利用している商品なのでは?

ご存じの方も多いと思いますが、素焼きの植木鉢などは水分を少しだけ通すことが知られています。その性質は乾燥を好むような植物を育成する場合には良い環境を提供できますし、逆に水分を長期間十分に保持したい場合にはコーティングしたりすることで水分の漏出を防ぐ必要があります。つまり上記のテラベースの性質はこの素焼きの鉢の性質と類似している点があると考えたのです。

作ってみました

材料たち
早速試してみました。購入したのは素焼きのハムスターの隠れ家(400円くらい)と、トンネルの片方を埋めるための耐水性のあるエポキシパテ(700円くらい)です。まず鉢底ネットをトンネルとほぼ同じ大きさに切りだしました。念のために2枚作製しました。この鉢底ネットにエポキシパテを塗り付け、ハムスターの隠れ家に固定します。およそ24時間で固まるそうなのでそのまましばらく放置しました。
鉢底ネットを設置
途中経過(左)と完成品?(横、底、上から見たところ)

完成・・・?

とりあえず現時点での感想は、「コレジャナイ」の一言です。見た目が本物と似ても似つかない、ひどいオブジェができてしまいました。作っているときには、「どのみちコケに覆われるし、色が違っていてもまあいいか」という軽い気持ちでやっていたのですが、いざ完成品を目の当たりにするとかなり引きますね。大きさが違うからなどという言い訳は通じません。やはりADAの商品はスタイリッシュです。

マネというのもおこがましい(右は本物)

実験スタート!

何はともあれ、当初の目的である「テラベースは素焼きの性質を利用している」という仮説を検証するために、自作の地獄オブジェと、本家本元のテラベースに同じようにウィローモスを巻き付け、育成を開始します。