ホームネットワークハードディスクが認識されない時に調べたことまとめ
はじめに
我が家ではノートPC2台、デスクトップ1台で運用していますが、それぞれのPCにデータが入っていると、別のPCからアクセスする場合、いちいちフラッシュメモリなどで移動させる必要があります。これが地味に面倒だと感じるようになったため、ネットワークHDD、いわゆるNASを運用しています。NASというのはNetwork Attached Storageの略で、同じLAN内にあるコンピュータ同士であれば、共通のHDDにアクセスでき、設定によっては変更・削除も可能となります。つまり、今使っているPCのHDDと同じ感覚で共有HDDを利用できる、という利点があります。
一度使用し始めると滅多なことではトラブルもなく、PC内蔵HDDとの違いは分からないほどの利便性で運用できるのですが、新規で導入する、つまり新しいPCやクリーンインストールを行ったPCなど、設定をし直す際に確実に躓くポイントがあったので、備忘録として記録しておこうと思います。ただし、最後にも書いていますが、Windowsが推奨していない設定をする場所があります。家庭内の使用においては問題にならないと考え、非推奨設定であると認識した上で運用していますが、何らかのトラブルと招く可能性はゼロではありません。そのリスクを承知の上、試すようにしてください。
使ったNASについて
以前(2014年ごろ)別の用途で使おうと購入した、LAN-DISKという名前のNASが役目を終えたので、家庭用に転用しました。そのため、すでに生産終了したモデルであるHDL2-Aモデル(多分1 Tb x 2)を使用することになりました(下にリンク貼っているので、気になる方は参考にしてください)。メーカーはIO-DATAです。接続方法などはインストラクション通りに行えばネットワークに接続できます。ただし、次に説明しますが、ネットワークへ接続できているかを確認するためには、ウィンドウズ側の設定ができていないと見ることができないので、最初はうまくいったかどうか分かりません。
設定(基本的なところ)
PCによるNASの認識には、必ず同じワークグループに属している必要があります。ウィンドウズのデフォルトのワークグループ名は”WORKGROUP”となっているので、良く分からない場合はデフォルト、つまり何も触らずにおくと問題が起こりにくいかも知れません。ウィンドウズ側では”エクスプローラー”の、”PC”を右クリックして、”プロパティ―”を選択します(図1)。次に、ワークグループが記載されている場所の右端にある”設定の変更”をクリックして(図2)、次に出てくるウィンドウの”変更”をクリックします(図3左)。最後に、所属するグループの下にある”ワークグループ” というところの名前を設定します(図3右)。初めに書いた通り、デフォルトではWORKGROUPになっているはずですので、接続に失敗したときに正しいワークグループ名になっているかの確認程度に考えておけば大丈夫です。もちろん、任意の名前に変更することもできますが、その際にはNAS側の設定も変更する必要があるので気を付けましょう。
次に、NAS側を設定します。全く触ったことがない人が設定する前提で書きますが、まずはネットワークについての確認です。まずは、今操作しているPCが属しているネットワークのルーターへアクセスします。ほとんどの場合は”エクスプローラー”もしくは、google chromeなどの”ブラウザ”のアドレスに、192.168.1.1と記入すればアクセスできるはずです。これはルーターや環境によって異なるので、ルーターの取説を参考にしてください。ルーターにアクセスしたら、NASのMACアドレスに割り振られているIPアドレスを探します。ルーターの設定画面はルーターによるので説明は難しいですが、現在接続している装置、のような文言だと思います(図4)。またNASのマックアドレスは、本体に書かれているもしくは、取扱説明書に書かれていると思いますが、分からない場合はNASのLANケーブルを抜いて、しばらくしたら消えるマックアドレスを入力して、NASの設定画面が出れば正解、という探し方でもなんとかなるかと思います(図5)。NASのMACアドレスが分かれば、そのMACアドレスが常に同じIPアドレスに割り振られるように設定(例えば192.168.2など)に設定して終了です。設定の画面に入るのは、”固定DHCP設定”などの名前になっていると思います。
必ず躓く設定(PC側)
最後に、ネットワーク共有の設定をします。設定画面から”ネットワークとインターネット”を選択し、真ん中あたりの”共有オプション”を選択します。次の画面で、5か所ほどの共有を有効にする、の項目をチェックします。あくまで家庭内での設定ですので、すべて有効に設定します。ここまでですべての設定が完了した、はずなのですが、windows10での接続は必ず失敗します。これはwindows側の設定が、デフォルトではNASへの接続を拒否しているからです。この設定はSMBのバージョンの問題らしく、NASへ接続可能なSMBはバージョンが低いために脆弱性があるとのことでした。これは家庭内のネットワーク限定ということであるため、脆弱性は問題にならないと思われます。そこで、脆弱性を許容しながら利便性のためにNAS運用を行う設定にしました。正直な話、この設定により何が問題となるかは不明ですが、現在のwindowsがデフォルトとして設定することを推奨していないことだけは念頭に置き、自己責任での運用をお願いします。
それでは、最後の設定の部分ですが、windows設定から、”Windowsシステムツール”、”コントロールパネル”、”プログラム”、”Windowsの機能の有効化または無効化”の順に選択します。次に、”SMB 1/0/CIFS ファイル共有のサポート”のチェックを有効化します(図7)。これでWindows PCからNASへアクセスできるようになります。アクセスするためには、ルーターの設定で決めたNAS専用IPアドレスを”エクスプローラー”で入力します。設定の反映のために再起動が必要になるかもしれないので、もしつながらない場合は再起動したり、あるいはLANDISK専用のアプリケーションもIO-DATAより取得できるため、それを試したりしてみてください。
最後に
使ったLANDISKのサイト(アイ・オー・データ)
https://www.iodata.jp/product/nas/personal/hdl2-a/index.htm